コン。彼らの祖先は、何世代にもわたって月で暮らしてきた。そして今、彼らは望遠鏡のレンズ越しにしか見たことのなかった世界へと降り立った。果てしない海、雄大な山々、そして存在を想像することしかできなかった数々の民が息づく世界へ。
探検家や技師の末裔である彼らは、技術と知識、そして未知を知ろうとする意志を携えてきた。しかし、新たな世界は軌道上から想像していたよりも複雑だった。
この世界の多くのものは、心地よい温かさを持つ黄色い結晶、ナイレックスと結びついている。それは機械を動かし、その仕組みを知らない者には魔法としか思えないことを可能にする。研究者の中には、ナイレックスは精神にさえ作用すると考える者もいる。
だが、ナイレックスの使い方を学んだのは、コンが最初ではなかった。彼らが到来するはるか以前から、この地にはヴァレスの文明が栄えていた。その都市は、貴重な物質の鉱床の上にそびえ立っている。ヴァレスは何世紀にもわたり、精神技法とナイレックスを操る術を磨き、それを自らの文化に欠かせないものとしてきた。彼らの習慣や哲学、暮らし方は、月から来たコンの伝統とは著しく異なる。それでも、二つの民の間には、意外で説明のつかない共通点がある。
しかし、デパレモンの慣れ親しんだ秩序は崩れつつある。ナイレックスが惑星の地中を移動し始めたのだ。豊かな鉱床が枯渇する一方で、これまで何もなかった場所に新たな鉱床が生まれている。都市はエネルギー源を失い、かつて不毛だった土地は激しい争いの的となっている。
諸民族が動き出す。これまでの世界を守ろうとする者もいれば、変化の中に新たな世界を築く好機を見る者もいる。研究者は異変の原因を探り、支配者は権力を争い、冒険者は、つい最近まで知性ある者が足を踏み入れたことのない地へと旅立つ。
何がナイレックスを動かしたのか、そしてデパレモンの世界がどこへ向かうのか、まだ誰にもわからない。
